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顧客エンゲージメントとは? 高めるための指標や戦略について解説

顧客エンゲージメントとは? 高めるための指標や戦略について解説

「顧客エンゲージメントを高めるためには?」「顧客エンゲージメントと顧客満足度の違いとは?」と疑問をお持ちの方はいませんか。
顧客エンゲージメントとは、企業と顧客の間に構築される信頼関係のことです。
顧客エンゲージメントを高めることで、リピート率の向上や新規顧客獲得につなげられます。
今回の記事では、顧客エンゲージメントを高めるメリットや注視すべき6つの指標、顧客エンゲージメントを高めるための戦略、企業事例について解説します。

1.顧客エンゲージメントとは

顧客エンゲージメントとは、企業と顧客の間に構築される信頼関係のことです。
エンゲージメント(engagement)は、英語で「契約」や「約束」などの意味を持ちます。
顧客エンゲージメントが高まると、顧客は「A社の商品だったら安心」「B社なら信頼できる」といったように、他社商品と迷うことなく購入してもらえるようになります。
加えて、お気に入りブランドや商品・サービスとして、友人や知人に紹介してもらえる可能性があります。

顧客満足度との違い

顧客エンゲージメントと顧客満足度の違いは「愛着をもつ対象」です。
顧客エンゲージメントは「企業やブランド」に対する愛着ですが、顧客満足度は「商品・サービス」が対象となります。
例えば、「A社の商品は良かったけどB社の商品も試したい」という場合、顧客満足度は高いものの、顧客エンゲージメントは低いということになります。

顧客ロイヤルティとの違い

顧客エンゲージメントと顧客ロイヤルティの違いは、顧客との関係性を測るための「調査プロセス」です。
顧客エンゲージメントは「顧客のアクション」をもとに愛着の度合いを測定しますが、顧客ロイヤリティは「アンケート調査」を通じて測定します。顧客エンゲージメントは行動にフォーカスしているのに対し、顧客ロイヤリティは顧客の考えや感情に焦点を当てているということです。

2.顧客エンゲージメントを高めるメリット

企業は顧客エンゲージメントを高めることで、どのようなメリットを得られるのでしょうか?
以下で詳しく確認していきましょう。

リピート率が向上し、収益が安定する

顧客エンゲージメントが高まると、リピート率が向上します。
企業やブランドに対して信頼感を持っている状態であり、他社製品と迷わずに購入してもらえるためです。
現在は消費者のニーズが多様化しており、新規顧客を獲得するのは難しいと言われていますが、既存顧客のリピート率が高まれば収益の安定化につながるのです。

好意的な口コミによる新規顧客が増える

顧客エンゲージメントが高まると、企業や商品・サービスに対する良い評判を広めてもらえる可能性があります。
身近な人の口コミは、インターネット上の口コミよりも良さがリアルに伝わるため影響力が大きく、SNSなどで「A社の商品良かった」といった感想を投稿してもらえれば、多くのフォロワーにリーチできるでしょう。

顧客からのフィードバックが得られる

商品・サービスの改善には、顧客からのフィードバックが欠かせません。
顧客エンゲージメントが高い人の方が、商品・サービスに関する意見や感想を積極的に伝えてくれます。
これらの意見を参考にしながら、顧客のニーズに沿った商品・サービスの開発を進めることで、企業は売上拡大を目指せます。
加えて、顧客のニーズが反映されれば、さらに顧客エンゲージメントが高まるでしょう。

アップセル・クロスセルの機会が増える

アップセル・クロスセルとは、顧客単価を高めるためのマーケティング手法です。
顧客エンゲージメントが高まれば、新商品や関連サービスを購入してもらえる可能性が高まります。

アップセル 上位のグレードや高価な商品・サービスに切り替えてもらう
クロスセル 検討している商品・サービスに加えて、他の商品・サービスも購入してもらう

 

3.顧客エンゲージメントを高めるための6つの指標(KPI)

KPI(Key Performance Indicator)とは、目標達成までのプロセスを示した指標のことです。
以下で、顧客エンゲージメントを高める際に注目すべきKPIを紹介します。

NPS(顧客推奨度)

NPS(Net Promoter Score:顧客推奨度)とは、顧客ロイヤルティを測定するための指標です。
NPSでは顧客がどれだけ商品・サービスに愛着を持っているかを数値化できます。
NPSを計算するにあたり、顧客を以下のようにランク分けします。

・推奨者:9~10点
・中立者:7~8点
・批判者:0~6点

NPSの計算方法は「(推奨者数-批判者数)/(全回答者総数)×100」です。
顧客ロイヤルティは顧客エンゲージメントと関連性が高く、顧客ロイヤルティを高めることで顧客エンゲージメントが高まる可能性があります。

LTV(顧客生涯価値)

LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)とは、顧客が企業と取引をスタートしてから終了するまでにもたらした価値を示した指標のことです。顧客エンゲージメントが高い顧客は、LTVも高くなる傾向にあります。
LTVは「(平均取引額)×(取引頻度)×(顧客生涯)」の計算式で求められます。
LTVの重要性については、以下の記事を参考にしてください。

解約率

解約率(Churn Rate:チャーンレート)とは、一定期間内にサービスを解約した顧客の割合を示す指標で、特にサブスクリプションビジネスで重要視されます。
解約率の計算式は「(一定期間に解約した顧客数)/(一定期間の当初の顧客数) × 100」です。
解約率が高い場合、顧客エンゲージメントに何かしらの問題があることを意味しており、改善の目安となります。

リピート率

リピート率とは、商品やサービスを購入した全ての顧客のうち、再度購入した顧客の割合を示す指標です。
リピート率が高ければ、同じ顧客が繰り返し商品・サービスを購入しているということなので、顧客エンゲージメントが高い状態にあることがわかります。
リピート率の計算式は「(一定期間のリピート客数)/(累計新規顧客数)×100」です。

顧客満足度

顧客満足度(Customer Satisfaction:カスタマーサティスファクション)とは、顧客が商品・サービスに対してどの程度満足しているかを示す指標です。
アンケートやフィードバックなどの顧客満足度調査を参考にしながら、顧客満足度を測定します。
顧客満足度の計算式は「(満足した顧客の数)/(全体の回答数) × 100」です。

SNSエンゲージメント

SNSエンゲージメントとは、SNSにおける投稿に対して、ユーザーがどれだけ反応しているかを示す指標です。
具体的には、「いいね」や「リツイート」、「リポスト」、「コメント」などのリアクションを調査します。
SNSエンゲージメントは「(エンゲージメント数)/(インプレッション数) × 100」で算出することが可能です。

4.顧客エンゲージメントを高めるための戦略

それでは、顧客エンゲージメントはどのように改善すれば良いのでしょうか?
以下で、代表的な戦略を紹介します。

レビューマーケティングを行う

レビューマーケティングとは、顧客が発信するレビューや口コミによって販売促進や認知度拡大を目指すマーケティングのことです。
コストをかけずに幅広いユーザーにリーチできるだけでなく、第三者による評価であることから顧客の信頼を得られるため、顧客エンゲージメント向上につながる可能性があります。
ただ、PRであることを隠して口コミを依頼することは、ステルスマーケティングが疑われてしまうため注意してください。

カスタマージャーニーマップを作成する

顧客エンゲージメントを高める上で、「カスタマージャーニーマップ」は重要な役割を担います。
カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスを利用するプロセスを時系列で表したものです。
具体例として、以下を参考にしてください。

●認知:友人から商品を紹介される
●リサーチ:商品についてGoogleで検索する
●比較:比較サイトを確認する
●購入:ECサイトで商品を購入する

どのようなポイントで顧客エンゲージメントが重要になるか、顧客エンゲージメントが高まる体験は何かを分析できるようになります。

ロイヤルカスタマー戦略を行う

ロイヤルカスタマー戦略とは、ロイヤルカスタマー(自社商品・サービスやブランドに愛着を持った顧客)を育成・獲得するための戦略のことです。
メルマガなどで定期的に情報を発信したり、クーポンや特典を付与したりして、ロイヤルカスタマーの育成・獲得を目指します。
ロイヤルカスタマーと顧客エンゲージメントは関連しており、ロイヤルカスタマー戦略を実施することで両者ともに向上させることができます。

5.顧客エンゲージメントの向上に成功した企業事例

ここでは、顧客エンゲージメントの向上に成功した企業事例を紹介します。

スターバックスジャパン株式会社

スターバックスジャパン株式会社は、コーヒーストアの経営を手掛ける企業です。
スターバックスはコンセプトに独自性を見出すことで、顧客エンゲージメントを高めることに成功しています。
具体的には、スターバックスは「サードプレイス(自宅と職場の間)」としての快適な空間を提供することで、顧客の帰属意識を高めることに成功しています。
コーヒーを飲むことだけでなく、カフェ空間にいることに価値が生まれるため、スターバックスをリピートして利用する人が多いのです。

株式会社サンリオ

株式会社サンリオは、キャラクターグッズの製造販売やテーマパークの運営を手掛ける企業です。
同社は2020年に全社共通のポイントサービス「Sanrio+」を開始しており、サンリオファンのエンゲージメント向上を実現しました。
同社はアプリを活用したポイントプログラムやECサイトとリアル店舗を連携させることで、購買データを一元管理し、パーソナライズされたマーケティングを実現しました。
アプリ内では特別なキャラクターコンテンツを提供することで、ファンの満足度を向上させ、これらの施策がブランドロイヤルティとエンゲージメント強化に繋がっています。
会員数は150万を超えていますが、配信メールの開封率が半数近く、顧客エンゲージメントが高まっていることが伺えます。

6.顧客エンゲージメントを高めるためにおすすめな「fannaly(ファンナリー)」

今回の記事では、顧客エンゲージメントに課題を抱えている企業の担当者に向けて、顧客エンゲージメントの意味や高めるメリット、設定すべきKPIなどについて解説しました。
顧客エンゲージメントとは、顧客と企業との信頼関係を意味し、顧客エンゲージメントを高めるためには、レビューマーケティングやカスタマージャーニーといった戦略が重要です。

顧客エンゲージメントを高めたい方や、「具体的にどのような取り組みを実施すれば良いか分からない」というような課題をお持ちの方には、会員・クーポン・ポイント管理システムの「fannaly(ファンナリー)」がおすすめです。
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