「ユーザー行動分析とは?」「ユーザー行動分析の具体的な手法とは?」と疑問をお持ちの方はいませんか。
ユーザー行動分析とは、Webやアプリにおけるユーザーの行動を分析するマーケティング手法のことです。
セグメンテーション分析やファネル分析など、ユーザー行動分析にはさまざまなフレームワークがあります。
今回の記事では、ユーザー行動分析の基礎知識や重要視されている理由、おすすめの手法・フレームワーク・ツール、成功させるためのポイントなどを解説します。
目次
1.ユーザー行動分析とは? 2.ユーザー行動分析が重要視されているのはなぜ? 3.ユーザー行動分析の活用シーン 4.ユーザー行動分析に用いられる手法・フレームワークは? 5.ユーザー行動分析におすすめのツールは? 6.ユーザー行動分析をする際に注意することは? 7.ユーザー行動分析を成功させるためのポイント 8.ポイントシステム「fannaly(ファンナリー)」で行動データ活動の第一歩を 9.まとめ1.ユーザー行動分析とは?
ユーザー行動分析とは、Webサイトやアプリなどにおけるユーザーの行動をトラッキングし、分析することです。
英語では「UBA(User Behavior Analytics)」と呼ばれます。ユーザー行動分析を通じてニーズを把握することで、適切な課題設定や改善策の立案を実現できるため、マーケティングにおいて重要な施策と言えるでしょう。
一般的には解析ツールや計測ツールなどを用いて、ユーザー行動分析を実施します。
ユーザー行動分析と関連性の高い顧客データ分析については、以下の記事を参考にしてください。
2.ユーザー行動分析が重要視されているのはなぜ?
近年はビジネスにおいてユーザー行動分析の重要性が高まっています。ユーザー行動分析が重要と言われる理由は以下の通りです。
・データに基づいたマーケティングができる
・顧客満足度や顧客ロイヤルティの向上を目指せる
・商品・サービスの改善や新たなプロダクトの創出につながる
顧客ロイヤルティについては、以下の記事で詳しく解説しています。
3.ユーザー行動分析の活用シーン
ユーザー行動分析の具体的な活用シーンを確認していきましょう。
例えば、ユーザー行動分析は「ECサイトのカート離脱率の改善」に役立ちます。
カートページまで進んだユーザーの行動を分析することで、決済方法や購入までの手順、送料、配送方法など、どこに課題があるかが明確になります。カート離脱率が改善されれば、売上拡大にもつながるでしょう。
他にも、ユーザー行動分析では実店舗の来店頻度や購入履歴などを分析できるため、課題改善を実現できます。
4.ユーザー行動分析に用いられる手法・フレームワークは?
ここでは、ユーザー行動分析で用いられる手法・フレームワークを紹介します。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析は、ユーザーをさまざまな観点で細分化する分析手法のことです。
セグメンテーション分析では、主に以下の4つの基準が用いられます。
セグメンテーション分析の基準 | 概要 |
デモグラフィック(人口統計学的属性) | 年齢・ジェンダー・国籍・人種・家族構成・収入・職業・学歴・国籍などの属性で細分化する分析手法 |
ジオグラフィック(地理学的属性) | 地域の規模・人口密度・経済発展度・気候・文化・宗教などの地理学的な属性で細分化する分析手法 |
ビヘイビアル(行動学的属性) | 購買履歴・購買パターン・購買点数・利用頻度・利用時間・利用目的などで細分化する分析手法 |
サイコグラフィック(心理的属性) | 価値観・パーソナリティ・ライフスタイル・趣味趣向などの定性的な要素で細分化する分析手法 |
顧客セグメンテーションの詳細については、以下の記事を参考にしてください。
ファネル分析
ファネル分析とは、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動を分析して、離脱の原因を理解する分析手法のことです。
ファネルには「漏斗(じょうご)」という意味があります。
ステップが進むごとにユーザーの意識や人数が変化することから、ファネル分析と名付けられました。
コンバージョンに至るまでのプロセスは長く、課題を抽出しづらい場合にファネル分析が有効です。
コホート分析
コホート分析とは、ユーザーをグループ分けし、各グループが時間の経過とともにどのように行動が変化するかを分析する手法です。
例えば、同じ日にちに購入したユーザーでグループを作成し、一定時間が経過した後にグループ内における行動の変化を分析します。
特定の行動がどのようにリピートに影響を及ぼしているかを理解できます。
デシル分析
デシル分析とは、購入金額を基準にして顧客をグループ分けする分析手法のことです。
具体的には、売上貢献度の高いユーザーから低いユーザーまでを10段階にランク付けします。
売上のインパクトが大きい客層やそれぞれの行動パターンなどを分析可能です。
加えて、各ランクで異なるアプローチができるため、より効果的なマーケティングを実現できます。
LTV分析
LTV分析とは、特定の顧客が商品・サービスに対して支払う生涯合計金額を指標とする分析手法のことです。
LTVは「Life Time Value」の略称で、「顧客生涯価値」という意味を持ちます。
LTVが高いほど自社に対する顧客の愛着が高いということです。
顧客と自社の関係性が明確になるため、最適なアプローチを実現できます。
LTVの概念については、以下の記事をチェックしてみてください。
RFM分析
RFM分析とは、ユーザーをランク付けしてユーザーの行動パターンを分析する手法です。
RFMはRecently(直近の購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の頭文字を取って名付けられています。
貢献度の高い顧客、および休眠顧客などを抽出できるため、それぞれに異なるアプローチが可能になります。
5.ユーザー行動分析におすすめのツールは?
ツールを活用することで、効果的なユーザー行動分析を実施できます。
以下で、おすすめのツールを確認していきましょう。
Googleアナリティクス(GA4)
Googleアナリティクスとは、Google社が提供する無料のアクセス解析ツールです。
GA4版は2020年10月にリリースされました。
Webサイトやアプリにおけるユーザーの行動を分析できます。
GA4版ではイベント軸でデータを収集することが可能です。
ページビューのほかにも、クリックやスクロール、動画再生などのアクションごとにユーザー行動分析ができるようになりました。
さらに、GA4版ではクロスチャネルでのトラフィックが可能です。
異なるチャネル間でのユーザー行動を把握できるため、分析の正確性を向上させることができます。
ヒートマップツール
ヒートマップツールとは、Webページでユーザーが興味を持っている箇所を可視化するためのツールです。
コンバージョンやPV数だけからはわからない、熟読エリアや終了エリア、クリック位置なども把握できます。
ユーザーがクリックした部分などが濃く表示されるため、視覚的・直感的に分析ができます。
そのため、マーケティング初心者も利用しやすいツールのひとつです。
クリックヒートマップ以外にも、スクロールヒートマップ、ムーブメントヒートマップなどさまざまな種類があります。
動画分析
動画分析とは、Webサイトにおけるユーザーの行動を録画し、分析するためのツールです。
具体的には、ユーザーのクリックやマウスの動き、スクロールなどの行動を分析できます。
ヒートマップ分析よりもユーザー行動を詳細に把握できる点が特徴です。
しかし、動画を視聴しながら分析を進めていく必要があり、分析に時間がかかりやすい点が懸念されます。
ユーザー行動観察ツール
ユーザー行動観察ツールとは、顧客ごとの行動を可視化し、直感的なインターフェースで分析できるツールのことです。
会員情報のデータとWeb上のデータを結びつけることで、ユーザーの属性や特性、行動パターンに基づいた分析ができます。
例えば、購入履歴やコールセンターと会員情報を連携できるツールもあります。
6.ユーザー行動分析をする際に注意することは?
以下で、ユーザー行動分析における注意点を紹介します。
活動の規模やユーザー数を考慮する
ユーザー行動分析においては、セグメントごとのボリュームを考慮する必要があります。
どのセグメントに焦点を当てるかを明確にすることで、より効果的な改善を実行できるためです。
例えば、大規模なセグメントに対するサイト改善ではなく、小規模なセグメント向けの施策を優先してしまうと、全体的な効果を実感することは難しいでしょう。
まずは全体への影響度が大きいセグメント向けの改善を行うことが大切です。
定性的な視点からも分析を行うようにする
データに基づいた分析以外にも、定性的な視点を取り入れた分析を実施しましょう。
具体的には、エキスパートレビューやユーザー調査、アンケートなどの分析手法です。
データからは読み取れない感情や文脈、UIなどの課題を洗い出すことができます。
ただ、ユーザーニーズは日々変化していくものなので、定期的にアンケートやインタビューを実施することが重要です。
FAQサイトなど、実際にユーザーからフィードバックをもらえるページを設置することもおすすめします。
7.ユーザー行動分析を成功させるためのポイント
より効果的なユーザー行動分析を実施するにはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、ユーザー行動分析のポイントを紹介します。
データ収集と整理
まずはユーザー行動分析で扱うデータを収集・整理する必要があります。
手法やフレームワークによって必要なデータが異なるため、必要なタイミングで必要なデータにアクセスできるように整理しておくことが大切です。新たなデータを収集する際も、どのようなカテゴリー・種類のデータを明確化した上で取得しましょう。
データの集計については、下記を参考にしてください。
適切なツールの選定
続いては、ユーザー行動分析で使うツールを選定しましょう。
先述した通り、Googleアナリティクスやヒートマップツールなど、ユーザー行動分析のツールには様々なものがあります。
ユーザー行動分析を実施する目的を明確にした上で、必要な機能を洗い出すことをおすすめします。
分析結果の活用方法
ユーザー行動分析を実施したら完了するわけではなく、結果をどのように活かしていくかが重要です。
結果に基づいて、Webサイトのどの部分を改善すべきか、どのような施策を実施すべきかなどを考えていきましょう。
データの活用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
8.ポイントシステム「fannaly(ファンナリー)」で行動データ活動の第一歩を
ここでは、ユーザー行動分析で特におすすめしたいツールを紹介します。
「fannaly(ファンナリー)」でできること
「fannaly(ファンナリー)」とは、プリズマティクス株式会社が提供しているSaaS型会員・クーポン・ポイント管理システムです。
fannalyでは、ユーザーにしてほしい行動の定義のほか、ユーザーの行動や来店回数のユーザーデータ蓄積、複数チャネルの統合などを管理できます。
「fannaly(ファンナリー)」を導入するメリット
fannalyを導入するメリットとして、コストパフォーマンスの高さが挙げられるでしょう。
行動データを基にしたカスタマイズ可能なキャンペーンのみならず、初期投資と運用コストのバランスが良い点が評価されています。
LINEミニアプリ版であれば、初期費用50万円からの導入が可能です。
無料相談もお受けしていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
9.まとめ
今回の記事では、ユーザー行動分析の基礎知識をはじめ、ユーザー行動分析に用いられる手法・フレームワーク・ツール、ユーザー行動分析の注意点などについて解説しました。
ユーザー行動分析では、ユーザーの行動パターンを理解することで、より適切なアプローチを実現できます。
ユーザー行動分析ツールには様々な種類があるため、分析の目的を明確にした上で選定することが大切です。
プリズマティクス株式会社が提供するfannalyは会員管理のほか、ポイント管理やクーポン管理などもあわせて実施できます。
興味のある方はぜひお問い合わせください。