
「LINEミニアプリとは?」「LINEミニアプリでできることとは?」と疑問をお持ちの方がいるかもしれません。
LINEミニアプリとは、LINEヤフー株式会社が提供しているウェブアプリです。LINEミニアプリではモバイルオーダーやデジタル会員証など、ユーザーに役立つさまざまな機能を利用できます。
今回の記事では、LINEミニアプリの基礎知識をはじめ、LINEミニアプリでできること、導入方法・料金、使い方、導入事例などについて解説します。
1.LINEミニアプリとは
LINEミニアプリとは、LINEヤフー株式会社が公開しているウェブアプリサービスです。
企業はLINEミニアプリを導入することで、ネイティブアプリを開発しなくても、自店舗や自社サービスをユーザーに提供できるようになります。LINEは国内月間アクティブユーザー数が「9,700万人」以上にもおよぶ、国内最大規模のコミュニケーションツールです。
LINEミニアプリの基礎知識については、以下の記事で詳しく解説しています。
2.LINEミニアプリでできること
それでは、LINEミニアプリでは具体的にどのようなことができるのでしょうか?
以下で主な機能を紹介します。
・モバイルオーダー(店内注文)
・モバイルオーダー(店外注文・テイクアウト)
・デジタル会員証
・順番待ち
モバイルオーダー(店内注文)
モバイルオーダー(店内注文)は、主に飲食業界で活用されている機能です。
店内のテーブル等に設置されているQRコードをユーザーが読み込み、メニューを確認してオンライン上で注文を行います。
オーダーなどの接客業務を効率化できるため、スタッフが不足している場合に有効です。また、人為的なオーダーミスを軽減できるほか、スタッフとユーザーの不要な接触を減らすこともできます。
モバイルオーダー(店外注文・テイクアウト)
モバイルオーダー(店外注文・テイクアウト)は、ユーザーに店外から注文してもらえる機能のことです。
例えば、店外からテーブルの予約、事前の注文、テイクアウトオーダーなどを行うことができます。
注文だけでなく決済までを完結できるパッケージもあり、ユーザーの待ち時間を減らし、商品をスムーズに受け渡せる点が魅力です。
さらに、店外注文による売上向上などのメリットも期待できます。
デジタル会員証
デジタル会員証とは、LINEのプラットフォーム上で会員証を発行できる機能です。
飲食業界をはじめ、美容業界や小売業界などの幅広い業界で活用されています。
QRコードの読み込みにより会員証を発行できるだけでなく、バーコードによるポイント付与や、クーポンの発行・管理などを活用することも可能です。ポイント機能も一括管理することで、ユーザーはポイントカードを持ち運ぶ必要がなくなります。
さらに、予約や決済機能なども実装できるため、利便性が高いと評判です。
順番待ち
順番待ち機能とは、スマートフォン上で入店までの順番や目安時間などをアナウンスできる機能のことです。
飲食業界を筆頭に小売業界や医療業界などでも活用されています。
紙の整理券を配布したり、店舗前にウェイティングリストを設置したりする必要がなくなり、業務効率化を実現できます。
ユーザーは混雑状況を把握できるだけでなく、待ち時間を有効活用できるようになり、顧客満足度を高められるでしょう。
順番待ち機能とあわせて呼び出し機能を実装することも可能です。
3.LINEミニアプリの導入方法と料金
それでは、LINEミニアプリはどのように導入すればいいのでしょうか?
LINEミニアプリの導入方法はパッケージ・個別開発があり、以下で料金とあわせて詳しく紹介します。
パッケージ
1つ目のLINEミニアプリ導入方法は「パッケージ(開発済みの機能が一式となったもの)」です。
デジタル会員証やモバイルオーダー、順番待ちなどの基本的な機能がセットになっていますが、パッケージによって含まれている機能が異なります。自社・自店舗で開発する必要がなく、導入費用が数万円程度なので、コストを大幅に抑えることができます。
ただし、独自の機能を利用したい場合やこだわりがある場合は、個別での開発が必要です。
個別開発
2つ目のLINEミニアプリ導入方法は「個別開発」です。自社・自店舗のニーズに応じた機能をオーダーメイドで開発します。
パッケージにはない機能を利用したい場合や、自社アプリがすでに存在しLINEミニアプリのみを導入したい場合などにおすすめです。
ただし、導入までに時間がかかるだけでなく、コストがかさむ点が懸念されます。
個別開発の費用は内容によって大きく変動するため、開発会社に見積もりを依頼しましょう。
4.LINEミニアプリのおすすめの使い方
それでは、LINEミニアプリはどのように活用すべきなのでしょうか?
以下で、LINEミニアプリのおすすめの使い方を紹介します。
LINE公式アカウントと併用する
LINE公式アカウントとは、コミュニケーションツールのLINE上で、企業や店舗のアカウントを開設できるサービスです。
友だち追加してくれたユーザーに情報を発信したり、オリジナルスタンプを配布したりすることができます。LINEミニアプリと併用すれば、ユーザーがオーダーや予約などでLINEミニアプリを使用した際に、友だち追加を促進することが可能です。
アプリ上のデータを活用する
企業や店舗は、LINEミニアプリにおけるユーザーデータを活用できます。具体的には、登録情報や行動履歴などのデータを集客や販促施策に活かすことが可能です。例えば、一定回数以上来店したユーザーに対して、LINE公式アカウントでメッセージを送ったり、キャンペーンを実施したりできます。
ただし、ユーザーデータを活用できるのはユーザーから許諾を得た場合に限るため、注意が必要です。
5.LINEミニアプリの導入事例
ここでは、LINEミニアプリの導入事例を紹介します。
ワイエスフード
ワイエスフード株式会社は、九州を中心にラーメン店をチェーン展開している企業です。
同社は食べ放題サービスをスタートするにあたり、業務効率化を図るため、LINEミニアプリ「funfo(ファンフォ)」を導入しました。
funfoでは、ユーザーにQRコードから注文してもらえるほか、注文履歴から会計を行うことができます。
そのため、業務効率化に加え、会計ミスの減少も実現できたそうです。
美容室efface
美容室efface(エファッセ)は、埼玉県内で美容室を運営しています。
effaceはあらゆる業務を一括管理するため、理美容サロン特化型のPOSシステム「SalonAnswer(サロンアンサー)」とLINEミニアプリを導入しました。
会員証の表示や来店予約、POSシステムとの連携ができるほか、ユーザーに予約リマインドやお礼メッセージを通知できるようになったそうです。
実際に予約リマインドやお礼メッセージを送ったユーザーの90%以上が再来店をしており、リピート率向上を実現したと言います。
大江ノ郷自然牧場
大江ノ郷自然牧場は、鳥取県八頭町で牧場を運営しています。大江ノ郷自然牧場は、牧場内のレストランやカフェで、「matoca(マトカ)」のLINEミニアプリを導入。
導入後はLINE上で整理券を配布したり、順番をお知らせしたりできるようになりました。
さらに、自社のLINE公式アカウントに友だち追加できるようにしたところ、わずか導入で友だちが2倍に伸長したそうです。
◇PAL CLOSET
株式会社パルは、「3COINS」など40種類以上のブランドを展開するアパレル・雑貨の製造小売企業です。
同社が運営しているネイティブアプリ「PAL CLOSET(パルクローゼット)」は、人気スタッフのコーディネートやファッションをチェックできる公式アプリです。同社は公式アプリを利用していないユーザーに対してマーケティングを実施するために、LINEミニアプリの導入を決めました。
LINEミニアプリの導入によって初回登録が簡素化し、ネイティブアプリに比べ2倍の登録ペースになりました。
またライトユーザーが多く会員化率が相対的に低かったブランド「3COINS」の会員数は約3倍にも増加するなど、ブランド会員獲得にも大きな効果がありました。
また、会員証のバーコードを出す前段階で、PAL CLOSETのLINE公式アカウントを友だち追加してもらうように設計されているため、後日、お客様をセグメントしてメッセージを配信するなどお客様と繋がり続けることも可能になりました。

三井住友カード
三井住友カード株式会社は、クレジットカードを提供している、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)です。
2021年5月、三井住友カードは金融業界で初めてLINEミニアプリを導入しました。ライトユーザーとのコミュニケーションを強化する目的です。
LINEミニアプリでは支払金額や利用明細などをログインなしで確認できるため、導入後わずか1週間でID連携数が約8倍(前週比)に伸長しました。
さらに、パーソナライズされたメッセージの送付が可能になったことで、開封率70%を実現しました。
LINEミニアプリの導入事例は以下でも多く紹介しておりますので、是非ご覧ください。
6.まとめ
今回の記事では、LINEミニアプリの基礎知識をはじめ、LINEミニアプリでできること、導入方法・料金、使い方、導入事例などについて解説しました。
LINEミニアプリではモバイルオーダーや待ち時間機能などを利用できるため、さまざまな業界で利用されています。また、ユーザーはわざわざアプリをダウンロードする必要がなく、サービスを利用できるようになります。
会員・クーポン・ポイント管理システム「fannaly(ファンナリー)」は、LINEミニアプリを標準搭載しています。
コストを抑えながらライトユーザーにアプローチできるため、ご興味のある方はぜひ詳細情報をチェックしてみてください。