プリズマジャーナルTOP顧客データ分析とは? 代表的なフレームワークや活用事例を紹介
顧客データ分析とは? 代表的なフレームワークや活用事例を紹介

顧客データ分析とは? 代表的なフレームワークや活用事例を紹介

「顧客データ分析を始めたいが、何からやればいいかわからない」
「本当に顧客データの分析はメリットがあるのだろうか?」
そんな悩みを持っていませんか。

マーケティング施策の効果を上げるためにも、顧客データ分析は欠かせない業務です。
分析を行ってみると、顧客に関する新しい発見や、意外な人気商品があることに気がつくかもしれません。
そこでこの記事では、顧客データの分析に取り組むメリットや、分析方法、活用したいツールについて解説します。

1.顧客データ分析とは

顧客データ分析とは、自社が持つ顧客に関するさまざまな情報を分析することです。
顧客データ分析を行うことで、製品やサービスの改善に役立ち、顧客満足度を向上させることができるというメリットがあります。

顧客データ分析の重要性

顧客データ分析の重要性には、下記が挙げられます。

客層を正しく把握できる

顧客の年代や性別、居住地などを分析することで、自社の顧客について詳しく知ることが可能です。
今まで考えていた優良顧客の層と、分析結果からわかった優良顧客の層が異なっている可能性もあります。
データに基づいて正確に顧客層を知ることで、ニーズに合った最適なアプローチが可能となり、効率的にターゲット層へ働きかけることができます。それぞれの顧客にカスタマイズされたマーケティング戦略を展開することで、顧客の関心を引き付け、ロイヤルティの向上にもつながります。

顧客のニーズを把握できる

各商品を、どんな層の顧客が購入しているか分析すると、顧客のニーズも見えてきます。
最初に意図していたターゲット層とは別の層が商品を購入している場合、そこには意外なニーズが隠れているかもしれません。
ニーズにマッチしたアプローチを行うことで、効率的にターゲット層へ働きかけることができるほか、パーソナライズされたマーケティング戦略を展開することで、ロイヤルティの向上にも繋がります。

効果的なマーケティング戦略を立てられる

分析結果を活用することで、より効果の高いマーケティング戦略を考えることが可能です。
これにより、顧客のニーズに合わせたターゲティングが可能となり、無駄のない効率的なアプローチが実現できます。
今まで気づかずにいた意外な人気商品の販促に力を入れることができ、逆に、これまで実行していたものの効果が薄かった施策を中止するという的確な判断もスムーズに行えるようになります。

実行したマーケティング施策の効果がわかる

マーケティング戦略を立てたあと、それを実行し、本当に効果があったかどうかの測定も簡単に行うことができます。
具体的なデータをもとに、次のステップや改善策を考えることができるため、常に最適な施策を続けていくことが可能です。
分析結果を活用して、戦略の軌道修正や新たなアイデアの導入に役立てましょう。

 

顧客データ分析に用いられる顧客データの例

一口に顧客データといってもさまざまなものがありますが、これらは主に2種類に分類できます。
両方のデータを組み合わせて分析することで、顧客についてより深く知ることが可能です。

定量データ

定量データとは、数値で測定できるデータのことを指します。
具体的には、顧客が購入した商品の金額、購入回数、年齢、性別、そしてオンラインショップへのアクセス数やページの滞在時間などが該当します。このようなデータは、集計や分析がしやすく、グラフや統計を通じて全体の傾向を把握するのに役立ちます
例えば、「どの年代の顧客が最も多く商品を購入しているか」や「どの商品の売上が最も高いか」を定量データから明確にすることができます。
ただし、数値に表れない顧客の感情や意図までは把握できないため、定量データだけで顧客を深く理解するには限界があります。

定性データ

定性データとは、数値では表現しにくいデータを指します。
具体的には、顧客の問い合わせ内容、アンケートの自由回答欄に書かれた意見、SNSの投稿、口コミ、レビューなどです。
このデータには、顧客が何を考え、何を感じ、どんな悩みを抱えているのかが含まれていることが多く、顧客の心理や価値観を理解するための重要な手がかりになります。
例えば、「なぜその商品を選んだのか」「商品に対してどんな印象を持っているのか」といった顧客の具体的な声を定性データから把握できます。数値では捉えきれない顧客の感情や満足度を理解するために、定性データは非常に有用です。

定量データと定性データを組み合わせることで、顧客の行動パターンや心理をより深く、包括的に理解し、効果的なマーケティング戦略を立てることが可能になります。

2.顧客データの分析方法|代表的な5つのフレームワーク

顧客データ分析を行う際には、フレームワークと呼ばれる、考え方の「型」を使うと便利です。
フレームワークはたくさんありますが、ここでは、代表的なものを5つ紹介します。

RFM分析

RFM分析とは、Recency(直近の購入日)、Frequency(購入頻度)、Money(購入金額)の3項目で顧客をグループに分ける分析方法です。グループ化することで、優良顧客や一般の顧客、そして離れていったかもしれない顧客を把握できます。
ただし購入頻度や金額だけでは、顧客の細かいニーズまではわからないため、ほかの分析方法と組み合わせて使うとよいでしょう。

デシル分析

デシル分析とは、自社の顧客を、購入金額の高い順に並べて10等分のグループにわける分析方法です。
デシルは、ラテン語で10等分という意味です。
顧客が1万人いる場合、デシル分析で1,000人ずつのグループが10個できます。
もっとも購入金額が高いグループから順番にデシル1、デシル2、デシル3という名前がつけられます。
それぞれのデシルが、自社の売上の何パーセントを占めているかを調べることで、特に大事にしたい優良顧客を見つけることが可能です。デシル分析は購入金額ごとに顧客を並べるだけでよいため、比較的取り組みやすいというメリットがあります。

バスケット分析

バスケット分析とは、文字通り顧客のバスケット(買い物かご)の中身について分析する方法です。
ネットショップの購入履歴や、実店舗のPOSデータを利用して実施します。
バスケット分析を行うと、「どの商品を一緒に購入しているパターンが多いのか」の把握が可能です。
RFM分析やデシル分析だけではわからない、顧客のリアルな行動を把握でき、商品の陳列方法を変えたり、「ついで買い」を促進したりといった施策のヒントを見つけられます。

CTB 分析

CTB分析とはCategory(カテゴリ、種類)、Taste(好み)、Brand(ブランド)の3つをもとにして顧客をグループ化する方法です。
顧客がどんな商品を好んでいるのかを把握できるため、今後の売れ行きの予測や、新商品の開発に役立ちます。
ただしCTB分析を行う際には、まず自社の商品をカテゴリわけする必要があり、やや手間がかかる点がデメリットです。

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析とは、顧客の住所や年齢、店舗を訪れた時間などのデータをもとに分類し、グループを作る方法です。
どの情報を使って分類するかによって、得られる結果が異なります。
年齢や性別で分類してニーズの違いを把握したり、地域ごとの売れ筋商品の違いを分析したりといった活用方法があります。

3.顧客データ分析のデータ管理方法

顧客データを管理・分析する際には、ツールを利用すると便利です。
SFA、CRM、MAなどさまざまな種類があるため、自社に適したツールを導入しましょう。
下記のようなツールを導入することで、大量のデータを効率よく管理することが可能です。

名前 主な機能 導入するメリット
SFA 商談などの案件管理 営業活動を効率化できる
CRM 顧客情報の管理 顧客とのつながりを強めることが可能
MA 見込み客の管理 見込み客を効率よく顧客へと育てていける

・SFA(Sales Force Automation)
SFAは商談など「人」ではなく「案件」単位で管理を行うツールです。
徐々に商談を進めて購入に至るタイプの企業に適しています。

・CRM(Customer Relationship Management)
CRMは顧客情報の管理が得意なツールです。
名前や住所といった基本的なデータだけでなく、購入履歴や問い合わせ履歴も一括で管理することで、より質の高い顧客対応が可能となります。その結果、顧客との強い結びつきを得ることもできるでしょう。

・MA(Marketing Automation
MAは見込み客の管理機能が特徴です。
情報の管理に加え、見込み客に購入してもらうためにメール送信などを行う機能も備えています。

上記3種類は必ずしも別々のツールであるとは限りません。
同時に複数の機能を併せ持つツールも存在します。
初めて顧客分析用のツールを導入するなら、複数の機能を持っているツールを選ぶことをおすすめします。
ただし、多機能なツールの導入を目的にするのではなく、「何を分析するためにツールを導入するのか?」「導入後はどんな風に分析作業を行うのか?」をよく考えた上で、導入目的を果たせるツールを選びましょう。

また、ツールの使いやすさも重要です。
どんなに多機能なツールを導入しても、扱いにくければ従業員は使わなくなってしまうでしょう。
簡単に扱えるかをチェックすることも大切です。
迷った場合には、ほかの企業の導入事例をチェックしてみてはいかがでしょうか。
自社と同じ業種の事例を見ることで、導入後のイメージが湧くはずです。

4.顧客データ分析を活用した事例(BtoC)

BtoC分野で、顧客データ分析を活用している企業の事例を紹介します。

株式会社サンリオ

株式会社サンリオ様は、キャラクターのライセンス事業や、店舗販売、EC運営、テーマパークの運営などさまざまな事業を行っている企業です。
多くのファンに愛されるサンリオ様ですが、かつては顧客データベースを部署ごとに作成・管理していたため、総合的な顧客データ分析ができないという課題を抱えていました。
この課題を解決するため、サンリオ様はprismatixのシステム基盤を利用し、顧客IDの統合に乗り出しました。
部署を横断した分析が可能になったことで、社内でも「このデータを生かして新しいことをしよう」という空気が生まれたそうです。
データからお客様を理解し、お客様に喜んでもらえるような商品やサービスを展開して行きたいと話しています。

5.まとめ

顧客データを分析することで、顧客ニーズを把握し、顧客理解やパーソナライズなコミュニケーション施策を展開できるようになります。

「顧客理解」を深める第一歩として、顧客情報を一元管理し、購買履歴や行動履歴を集約することが重要です。
顧客とのエンゲージメントを高め、ロイヤルティ向上を支援する、会員・クーポン・ポイント管理システム「fannaly」(ファンナリー)は、POS、EC、データ分析基盤など既存システムとの連携を考慮した設計となっており、ブランド・チャネルごとにバラバラに管理されている会員情報の一元化が可能です。
更に、購買だけではなく、日々の行動に対してもポイント設定が可能です。
貯まったポイントは購買だけではなく、クーポンなどの特典に変更して提供でき、ファン化を促進できます。

その他、下記の課題を感じている方もぜひ、fannalyの導入をご検討ください。

・ライト層へのアプローチで顧客頻度を増加させたい
・従来のポイント制度ではなく、効果の高いオリジナルのポイント制度を作りたい

ご興味のある方は、プリズマティクスまでお気軽にお問い合わせください。

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