プリズマジャーナルTOPCRM分析とは? 代表的な手法やツールの成功事例を紹介
CRM分析とは? 代表的な手法やツールの成功事例を紹介

CRM分析とは? 代表的な手法やツールの成功事例を紹介

「CRM分析とは?」
「CRM分析の手法やツールはどのようなものがある?」
といった疑問をお持ちではありませんか?

本記事では、そんな疑問に役立つ内容を
・CRM分析とは?
・CRMの代表的な5つの分析方法
・CRM分析ツールの選び方
などについて紹介します。

CRMデータの分析手法と活用方法を知りたい方、又は、小売企業や飲食企業などの事業会社で会員・ポイントなどCRM基盤の導入を検討されている担当者の方に役立つ記事になっています。
ぜひ最後までご覧ください。

1.CRM分析とは?

CRM分析とは、顧客管理システムに蓄積されたデータを活用して顧客との関係性を分析する手法です。
顧客のニーズが多様化している中、企業が安定して売上を伸ばしていくためには顧客と長期の関係性を構築していく必要があります。
CRM分析を行い、顧客の属性や行動パターンを把握することで、最適なアプローチで顧客とのコミュニケーションを行うことが可能です。

2.CRMの代表的な5つの分析方法

CRMの代表的な分析方法には主に以下の5つがあり、それぞれについて詳しく説明していきます。

●「RFM分析」

RFM分析は、顧客を「直近購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」の3つの指標で分類する手法です。顧客が最後に購入した日、購買回数、購買合計金額を抽出することで、顧客の自社への愛着度、貢献度を分析、評価していきます。例えば、「購入金額(M)」の評価が高くとも「直近購入日(R)」、「購入頻度(F)」の評価が低ければ、「最近の購入がない」ことが分かります。この場合、競合企業に顧客を奪われている可能性が考えられますので、離反対策が必要です。
このように、RFM分析のメリットは、分類した顧客ごとに効果的なマーケティング施策を実施できる点といえるでしょう。

●「デシル分析」

デシル分析とは、売上データを基にすべての顧客を購入金額の高い順にランク付けし、各ランクの売上高構成比を分析する手法です。
デシルとはラテン語で「10分の1」を意味することから、デシル分析のランク付けもデシル1から10までの10等分で行います。
デシル分析は、顧客のランク付けを通じて売上比率や構成比が明らかになるため、売上貢献度の高い優良顧客層の把握に役立ちます。
優良顧客層に対して効率的にアプローチができるため、効果的なマーケティング施策を実行できれば、売上に直結しやすくなります。

●「LTV分析」

LTV分析は、自社サービスの利用開始から終了までの間において、顧客が自社にもたらす利益総額を指標とする分析手法です。
LTV(Life Time Value)は日本語で「顧客生涯価値」と訳され、LTVの高い顧客は「優良顧客」と定義されます。
LTV分析を行うことで、「優良顧客」と「それ以外」で顧客の分類が可能になるため、顧客層別に、離反防止や利用のさらなる促進を誘発する施策を立案することができます。
昨今、増加しているサブスクリプションサービスは、顧客の継続利用が事業の生命線となるため、LTV分析が重要視されています。

●「CTB分析」

CTB分析は、顧客を「カテゴリ」「テイスト」「ブランド」の3つの指標から分類する手法です。
顧客の属性を明確にすることで、顧客ニーズに適応したマーケティング施策の立案が可能になります。
そのため、取り扱い商品が多く、顧客の嗜好が多様な生活雑貨やスーパー、アパレル関連の店舗に適した分析方法といえます。
また、POSシステムと連携させて、在庫管理や生産管理と統合することも可能です。
アプリの活用などでネットと実店舗の顧客情報を一括で管理すれば、購買予測の精度向上や商品仕入れの効率化、効果的な商品開発につなげられます。

●「PB分析」

PB分析は顧客を購入価格で分類する手法です。
具体的には、正規のプロパー価格で購入する顧客層(P)とバーゲン価格で購入する顧客層(B)に分類します。
総売上に対する比率を把握することで、それぞれに適したマーケティング施策を講じることができます。
PB分析は主に、在庫ロスが最大の課題といわれているアパレル業界で定番として活用されています。
過度な値引きは本来ブランドイメージを毀損しかねませんが、同業界では、あえてバーゲンでしか購入しない顧客層(B)のみを対象とすることで、離反を防ぎつつ売上向上につなげています。

3.CRM分析の重要性とは?

CRM分析の重要性として、主に以下の4つの要素があります。

●顧客理解の深化

市場は変化が激しく、それに伴い顧客の嗜好や課題も常に変化していきます。
そのため、企業は顧客のニーズや行動、価値観、ライフスタイルなどへの理解を定期的に更新していく必要があります。
CRMを活用すれば、顧客の購買パターンや傾向を把握できます。
購買金額およびサービス利用率の変化や離反顧客などが明らかになるため、そのように至った顧客心理や背景への考察、検証に役立つでしょう。

●戦略的意思決定の支援

CRMでは顧客のニーズや購買パターンなどさまざまなデータをリアルタイムに収集できるため、マーケティング施策を行う際、個人の経験や勘に依存せず、データに基づいた意思決定ができるようになります。
また、CRMはマーケティング施策を早いタイミングで分析できるため、PDCA(計画、実行、検証、改善)サイクルを高速に回すことが可能です。課題の再発見や業務改善施策のさらなる立案など新たな気付きを得られる機会が増えていきます。

●顧客ロイヤルティの向上

顧客ロイヤルティとは顧客の自社への愛着度と言えます。
愛着度が高まれば、リピート率の向上、解約の抑制、顧客単価の向上、口コミによる新規顧客の創出などにつながり、当然のことながら企業の売上増加にも寄与します。
CRMでは、顧客一人ひとりの購買データを蓄積することができるため、顧客の自社への愛着度を把握できます。
自社との関係性が薄れている顧客層を抽出することができるため、そうした顧客層に対して、ロイヤルティ向上につながる施策を講じることが可能になります。

●業務の効率化

CRMは顧客データを一元管理できるため、関係部門内で情報共有の簡略化が見込めます。
マーケティング部門であれば、休眠顧客の掘り起こしなど、必要なデータ作成に効率的に取り組むことができますし、属人化の解消にもつながります。
またカスタマーセンターであれば、問い合わせやクレームの対応履歴を含む顧客のあらゆる情報を瞬時に参照できます。
あえて担当を設けずとも、顧客にストレスを与えず適切な対応が行えますので、顧客満足度の低下を避けることができます。

4.CRM分析ツールの選び方

CRM分析ツールを選ぶ際には、以下の3つのポイントをしっかりと押さえることが大切です。

●必要な機能の明確化
まず、自社の業務に本当に必要な機能をリストアップしましょう。
営業チームやカスタマーサポートなど、現場の声を反映させることが重要です。
例えば、顧客情報の管理だけでなく、メール配信機能や顧客の行動データを細かく分析する機能が必要かどうかを確認しましょう。

●他システムとの連携
CRMツールを導入する際は、現在使用しているECシステムや販売管理システムとスムーズに連携できるかどうかを確認することが重要です。連携できないと、手動でデータ入力作業が発生し、作業の効率が落ちてしまう可能性があります。

●コストの検討
CRMツールは長期的に使用してこそ効果を発揮します。
そのため、初期費用だけでなく毎月の利用料やアップグレード費用など、継続的にかかるコストも考慮に入れましょう。
製品によっては、事業の拡大に伴い機能を追加できるものもあるので、将来的なコスト増も視野に入れておく必要があります。

これらのポイントを押さえることで、長期的に役立つCRM分析ツールを選ぶことができます。

5.CRM分析を行って集客した成功事例

CRM分析を効果的に行うにはどうすればよいのでしょうか。
以下、CRM分析を通じて集客に成功した事例を紹介します。

ロクシタンジャポン

化粧品サービスを手掛けるロクシタンジャポンは、オムニチャネル戦略の一環として、ECサイトと実店舗の顧客データの一元化に着手しています。
CRMを通じて顧客接点を分析したところ、ECサイトと実店舗をそれぞれ利用している「オムニチャネル顧客」のほうが、どちらかしか利用していない顧客よりも、2倍以上購入頻度が高いことが明らかになりました。
顧客の利用実態を正しく把握できたことで、オムニチャネル顧客に集中したマーケティング施策が可能となり、結果として、売上が2〜3割向上しました。同社のケースは、集客最適化の成功事例と言えるでしょう。

アルペンローゼ株式会社

ナチュラル化粧品やヘアケア製品を製造・販売しているアルペンローゼ株式会社は、直営店を展開しており、オンラインでも顧客一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションを実現するためにCRMを導入しました。
しかし、既存のECシステムでは、個別に最適化されたメッセージを送ることが難しかったため、新しいツールの導入を決定。これにより、顧客のステータスに応じたコミュニケーション施策を実現できるようになりました。
導入後は、あらかじめ設定したシナリオに基づいて、複数回にわたりメッセージを配信する「ステップメール」を導入。
これが功を奏し、リピート購入が増加し、顧客のロイヤリティ向上にもつながっています。
この成功事例は、One to Oneマーケティング(顧客一人ひとりに合わせたマーケティング)の好例といえるでしょう。

6.まとめ

CRMの分析を強化することで、企業は顧客ロイヤルティ向上につながる施策を展開できるため、検討したいものです。
CRMを導入して顧客との関係を強化したい人は、ポイント管理システムの「fannaly(ファンナリー)」の活用をご検討ください。

「fannaly(ファンナリー)」の導入がおすすめな理由は下記の通りです。

●顧客情報の一元管理
 店舗やECなど、複数チャネルの顧客情報を統合し、効果的に分析・活用できます。
●ライト層へのアプローチ強化
 利用頻度の少ない顧客にもリーチし、リピート率を高めることが可能。
●ポイント制度の強化
 「1円=1ポイント」などの従来のポイント制度では得られなかったファンを獲得する施策が可能。
●LINEミニアプリ標準搭載
 約9,500万人が利用するLINEミニアプリで、導入後すぐにポイントサービスをスタート可能。
●スマホアプリ不要
 アプリのダウンロードが不要で、顧客にとって手軽な利用体験を提供可能。

これらの機能を活用し、顧客エンゲージメントを強化したい企業は、ぜひプリズマティクスまでお問い合わせください。

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