本記事では、ECサイトのポイントシステムのメリットや導入方法について解説します。
また、導入時の注意点や効果を高めるためのシステム運用法も紹介します。
ECサイトをこれから構築しようとしている方はもちろん、すでにポイント制度を導入済みで活用法に悩まれている方にも役立つ記事になっていますので、最後までご覧ください。
目次
1.ECサイトのポイントシステムとは? 2.ECサイトにポイントシステムを導入するメリット 3.ECサイトにポイントシステムを導入する方法 4.ECサイトにポイントシステムを導入する際の注意点 5.ポイントシステムの効果を高める方法 6.まとめ1.ECサイトのポイントシステムとは?
ECサイトのポイントシステムとは、商品購入時に「割引として利用できるポイント」を付与するサービスです。
ECサイトは売上向上を目指すうえで、ユーザーの購入意欲を高める効果が期待できます。ユーザーは次回以降の購入に際して、ポイントを得たECサイトを積極的に検討するようになるため、リピート率向上、ひいてはユーザーとの関係性構築に有効な施策と言えるでしょう。
2.ECサイトにポイントシステムを導入するメリット
ECサイトにポイントシステムを導入するメリットとして、以下の4点が挙げられます。
・リピート率の向上
・新規ユーザーの獲得
・購入意欲の促進
・顧客情報の獲得
それでは、詳しく説明していきます。
リピート率の向上
ECサイトにポイントシステムを導入するメリットとして、リピート率の向上が挙げられます。顧客はECサイトが提供する商品・サービスに好感を持てば、次回以降の利用を積極的に検討するようになります。
さらに、ポイントを貯めることができれば、達成感や喜びを増すことにもつながります。その先には「もっと貯めたい」とする心理も働き、ユーザーに再購入のきっかけを与えることに繋がるでしょう。
新規ユーザーの獲得
ECサイトがポイントシステムを導入すると、新規ユーザーの獲得につながりやすくなります。新規登録特典としてのポイント付与や、友人紹介によるポイント配布などの施策はユーザーの興味、関心を引き付け、ポイントシステム登録の動機付けとして有効です。
また、新規ユーザーがポイントシステムに登録することで、DMの送付などが可能となり、さまざまな販促が行いやすくなります。アップセルやクロスセルを試みることができるため、客単価の向上や定着率の安定にも期待を持てます。
購入意欲の促進
ポイントシステムの導入により、ECサイトはキャンペーンなどを通じてユーザーの購入意欲を促進できます。例えば、ポイントアップキャンペーンを実施することで、ユーザーは通常より多くのポイントを得ることが可能になります。ほかにも、特定の商品カテゴリーに対してポイント還元率を高めることや、季節商品やセール品の訴求もユーザーにお得感を与えるために効果的な施策です。
顧客情報の獲得
顧客情報の獲得を円滑に行える点も、ポイントシステム導入のメリットのひとつです。ECサイトはポイントを付与する代わりにユーザーからアカウントを作成してもらえます。同時に個人情報の登録も見込めますので、ユーザーアカウントが増えると顧客情報が蓄積されます。
ユーザーが購入する商品の傾向や嗜好、頻度などの分析ができるようになるため、顧客との関係性を高めるための効果的な施策が打ち出しやすくなります。
3.ECサイトにポイントシステムを導入する方法
ECサイトにポイントシステムを導入するには、主に3つの方法があります。
・既存システムのポイント管理機能を利用する
・ポイント管理できるASPサービスを新規導入する
・大手のオンライン決済サービスを導入する
それぞれ詳しく説明いたします。
既存システムのポイント管理機能を利用する
ECサイトにポイントシステムを導入する方法として、既存システムの管理機能を利用することが挙げられます。既存システムには主な管理機能として、会員管理、ポイント・クーポン発行管理、分析や販売促進などが実装されています。ポイントの付与から顧客の購買行動を収集するための仕組みが予め備わっており、顧客データを通じて販促活動に向けたマーケティング分析に活用できるようになっています。
このメリットは、ポイントに関する便利な機能が多く、追加費用が不要ですぐに利用できる点です。高度な分析を必要としないECサイトにとって適した方法と言えるでしょう。
ポイント管理できるASPサービスを新規導入する
ECサイトにポイントシステムを導入する方法として、ポイント管理ができるASPサービスを新たに導入することも有効です。クロスポイントなどのASPサービスを新たに導入すると、会員管理やポイント発行管理、分析や販売促進機能のほかに、実店舗とECサイト両チャネルのポイント・顧客情報を一元管理ができるようになります。
この方法のメリットは、マルチチャネル連携に対応している点です。オンラインから実店舗などのオフラインへ送客し購買につなげる「O2O」、複数のユーザーとの接点を連携させたいオム二チャネルの事業者に適していると言えるでしょう。
大手のオンライン決済サービスを導入する
ECサイトにポイントシステムを導入する方法として、大手のオンライン決済サービスを導入することも選択肢の一つです。日頃の通販購入に使用しているIDを利用でき、登録手続きなどが必要ないため、はじめてのECサイトであっても、ユーザーは買い物に抵抗を感じることはありません。
このメリットは、ユーザーが自社ECサイトのみならず大手が発行するポイントもダブルで獲得し、使用できる点です。お得感と決済の信頼性の両側面から、オープンから間もない、ユーザー認知度の低いEC事業者に適していると言えるでしょう。
4.ECサイトにポイントシステムを導入する際の注意点
ECサイトにポイントシステムを導入する際に、注意すべきこととして、以下の4点があります。
・法律への理解
・利益率低下
・運用コスト
・不正利用のリスク
では、それぞれ見ていきましょう。
法律への理解が必要
ECサイトにポイントシステムを導入する際、景品表示法、消費者契約法など法律への正しい理解が必要になります。景品表示法では、景品類の最高額が制限されており、不当な二重価格表示や商品、サービスの品質や価格などの偽った表示がそれぞれ禁止されています。一方、消費者契約法では、不当な勧誘や契約条項を無効としています。
これらの法律は、いずれも消費者保護を目的に定められていますので、ECサイト運営者は、法的規制を理解した上でポイントシステムを運用していかなければなりません。
利益率が低下する可能性を理解する
ポイントシステム導入に際して、ECサイト運営者は、過度なポイント付与が利益率の低下につながることも理解しておく必要があります。ユーザーがポイントを使って買い物をするとき、実質的な値引きが発生しますので、将来的に利益が圧迫されることがないよう、顧客のポイントの利用率や失効率などを考慮に入れたポイント設計をしなければなりません。安易な値引きに走らないようにするためにも、ECサイト運営者は予め、ポイントシステムの導入目的を明確にしておくことが大切になります。
運用コスト増大の可能性がある
ECサイトにポイントシステム導入を検討する際、運用コストが増すケースを予め想定しておかなければなりません。通常、ポイントシステムの運用コストは、初期費用とランニングコストで構成されていますが、その他に追加のオプション料金が発生する可能性があります。ポイントのユーザー利用が増えると、システム機能のアップグレードを検討する必要性が生じますし、また、ユーザー利用の増加とともにポイント付与に関する問い合わせやトラブルが増えることも想定されます。その際は、スタッフの増員が必要になるかもしれません。
このように、ポイントシステムの導入にあたって、ECサイト運営者は中長期を見据えた運用コストの検討が求められます。
不正利用のリスクがある
ECサイトにポイントシステムを導入するとき、不正利用のリスクがあることも押さえておきたい点です。多数の偽アカウントを作成するなど、巧妙な手口でのポイントの不正使用やECサイトが意図しないポイントの獲得をもくろむユーザーの存在を知っておく必要があります。万が一、不正利用の被害を受けると、既存ユーザーの離脱やそれによる売上損失、ECサイトのブランドイメージ低下につながりかねません。
このような事態を回避するためにも、ポイントシステム導入にあたって、ECサイト運営者はセキュリティ対策やアカウント管理の強化に努める必要があります。
5.ポイントシステムの効果を高める方法
ECサイトがポイントシステムの効果を高める方法には、以下2つの方法があります。
・有効期限を設ける
・定期的に分析する
それぞれ説明していきます。
有効期限を設ける
ECサイトがポイントシステムの効果を高める方法として、有効期限を設けることが挙げられます。ECサイトは有効期限があることで、ユーザーアクションを促進しやすくなります。期限が切れる前にユーザーに通知をすれば、ユーザーは保有しているポイントを期限切れ前に使用する必要があるので、呼応する可能性が高まります。期限の設定は、ユーザーに購入回数を増やすきっかけを与えることになりますので、ECサイトは売上の増加が見込めるようになります。
定期的に分析する
ECサイトがポイントシステムの効果を最大化するには、定期的なデータ分析が欠かせません。例えば、ポイント付与がユーザーの購買行動にどのような影響を与えているのか、運営者はしっかりと把握する必要があります。そのため、ポイント利用時の購入データや、ポイント獲得後の購買傾向を詳しく調査することが重要です。もし、分析結果が導入目的と異なる場合は、ポイントシステムの運用方法を見直す必要があるでしょう。
いずれにしても、ECサイト運営者は定期的な分析を行い、ポイントシステムの運用を柔軟に改善できる体制を整えておくことが重要です。これにより、常に最適な運用が可能となり、ユーザーの満足度や購買行動をより効果的に向上させることができるでしょう。
6.まとめ
ここまで、ECサイトのポイントシステムについて、メリットや導入方法などを紹介してきました。ポイントシステムの導入により、ECサイトは顧客情報の管理だけではなく、顧客の購買行動や傾向などの分析も行えるので、是非、検討したいものです。
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