「会員証を忘れたというお客様が多く、その度に対応に追われている」
「デジタル会員証を導入したいが、費用対効果は高いのだろうか」
顧客・企業双方が抱えるストレスをなくし、より便利なサービスを提供するためにデジタル会員証は役に立つでしょう。
この記事では、デジタル会員証を利用するメリットや作り方、費用の目安などを紹介します。
目次
1.デジタル会員証とは 2.デジタル会員証を導入するメリットは? 3.デジタル会員証の作り方や導入方法は? 4.デジタル会員証を導入する際の注意点は? 5.デジタル会員証の費用は? 6.デジタル会員証の導入事例 7.まとめ1.デジタル会員証とは
デジタル会員証とは、スマホアプリやWebサイトを通して利用できる会員証のことです。
店頭で買い物をする際、従来の会員証の代わりに、アプリに表示された会員証を提示する方法が代表的です。
デジタル会員証の必要性
デジタル会員証を導入すると、会員と企業両方の利便性が向上します。
スマホは外出時も欠かさず持っていく人が多いため、自宅に忘れてきたり、紛失したりする可能性は低いでしょう。
店舗側としても、複数店舗の会員情報をまとめて管理できる、効果的なマーケティングをできるといったメリットがあります。
デジタル会員証の主な機能は?
デジタル会員証は、従来のカード型会員証では実現困難だった機能も利用可能です。
ポイントやクーポンの管理
従来のポイントカードと同じように、会員証アプリでポイントを貯められます。また、会員証アプリ経由でクーポンの配布も可能です。
スマホでの会員証の管理
スマホアプリ上で、会員であることを証明するバーコードなどを表示できます。レジでバーコードを読み取れば、従来のポイントカードと同じ感覚で運用できるでしょう。
キャンペーンなどの通知
会員にセール情報を知らせたいとき、アプリのプッシュ通知を利用して告知できます。
この機能を活用すれば、夕方に緊急タイムセールの告知を行い、集客につなげることも期待できるでしょう。
2.デジタル会員証を導入するメリットは?
デジタル会員証の導入で得られるメリットは、主に3つあります。
コスト削減や業務効率化につながる
紙の会員証を用意すると、紙代と印刷代がかかります。一方、デジタル会員証は無料で作れるシステムもあるため、今までかかっていたコストの削減が可能です。
また、会員から「今日は会員証を忘れてしまったので、後日ポイントを付与してほしい」という要望があると、店舗スタッフは対応に時間を取られます。会員数が多いほど、こうした業務に多くの時間を使うことになり、人手不足の店舗にとっては痛手となるでしょう。
デジタル会員証の導入は、店舗スタッフの業務効率化にもつながります。
マーケティングを強化できる
デジタル会員証のシステムを導入すると、どの会員がいつどんなものを購入したのか把握できるようになります。このデータを分析・活用すれば、より効果的なマーケティングが可能です。
例えば、年齢や性別など、会員の特性に応じて異なるメールの送信機能を使うことができるため、20代の会員に「母の日におすすめのギフト」を紹介することもできます。
紹介文だけでなく、該当商品に使える割引クーポンなども送ることが可能です。
20代の会員は「ちょうど母の日のプレゼントに悩んでいたところだった。クーポンもあるから、この商品を買おう」と購買に至るかもしれません。
ブランドイメージを構築できる
デジタル会員証やアプリのデザインは、自社の要望に合わせてカスタマイズできます。自社のロゴ、イメージカラーなどを取り入れて、ブランドイメージを浸透させましょう。
さらに通知機能の活用で、カジュアルでフレンドリーな言葉遣いや、ユーモアを取り入れたメッセージなどにより、見た目以外の個性もアピールできます。
3.デジタル会員証の作り方や導入方法は?
デジタル会員証の作成方法は、大きく3つに分類されます。
大手企業のプラットフォーム内で発行する
LINEのような、大手企業が用意しているプラットフォーム(サービスを利用するために必要な土台)の中で会員証を発行する方法です。
メリットは、顧客が自社のデジタル会員証を使ってくれる可能性が高い点です。
「新しいアプリのインストールは面倒」と感じている顧客も、LINEのようにいつも使っているアプリで利用できるなら、会員登録してくれるかもしれません。
デメリットは、カスタマイズの幅が狭い点です。
プラットフォームの規定により会員情報の収集や管理に制限がある場合があり、自社独自のサービスや機能を追加することが難しいことがあります。
アプリ開発サービスを利用する
サービス事業者が提供しているアプリ制作ツールを利用して、自社オリジナルのアプリを制作する方法です。プログラミングの知識がなくても、比較的簡単にアプリを作れます。開発会社に依頼するよりも短期間、低コストで作れる点も魅力でしょう。
ただし、アプリ開発サービスでは、サービス事業者が用意した機能しかアプリに搭載できません。自社が求める機能を搭載できるのか、事前に確認しておきましょう。
開発会社に依頼する
アプリ開発を請け負う会社に依頼して、自社オリジナルのアプリを制作してもらう方法です。既存のプラットフォームやアプリ開発サービスでは実現できない機能を搭載したいときに最適です。
ただし、アプリ開発には多くのコストと時間がかかります。アプリ完成後は、保守・運用のランニングコストも発生するため、費用対効果をよく検討しましょう。
4.デジタル会員証を導入する際の注意点は?
デジタル会員証の導入で失敗しないために、下記の3点を意識しましょう。
導入の目的を果たせるか
どんなに評判の良いサービスでも、自社の導入目的を果たせなければ意味がありません。
デジタル会員証を導入して何を実現したいのか明確にした上で、必要な機能を搭載したサービスを選びましょう。
実店舗のレジで、ポイントカードの代わりにデジタル会員証を読み取りたい場合、POSレジとの連携機能が欠かせません。ネットショップも運営しているなら、実店舗とネットショップの在庫を連動させる機能もあると便利でしょう。
ユーザーが使いやすいか
必要以上に機能が多いアプリは、かえって不便になる可能性があるため、注意しましょう。
例えば、アプリ上に多くのボタンが存在し、「肝心の会員証を表示するボタンがどれかわからない」となれば会員は不満を感じるはずです。アプリへの不満が累積すると、「この店での買い物は面倒」と購入する意欲が失われる可能性があります。これから作る会員証が、本当にユーザーにとって使いやすいかどうかという視点を持つことが大切です。
セキュリティがしっかりしているか
デジタル会員証には、会員の購入履歴なども保存されます。契約する会社が、十分なセキュリティ対策を取っているか確認しましょう。プライバシーマーク、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)といった第三者からの認定を受けているかのチェックをおすすめします。また会員証アプリ完成後は、管理画面での2段階認証の導入や、ログイン権限設定などを行ってください。
5.デジタル会員証の費用は?
デジタル会員証サービスの初期費用・月額利用料は、どのような機能を搭載しているかによって変動します。
会員証の発行、会員情報の管理、ポイント・クーポンの付与、利用状況の分析といったシンプルな機能で十分な場合は、初期費用3万円程度、月額利用料1万円程度が目安です。
上記機能に加え、指定の条件を満たした会員へのお知らせ送信(セグメント配信)、会員へのアンケート実施なども行いたい場合は、初期費用3万~5万円程度、月額利用料1万5千~2万円程度が目安です。
無料のデジタル会員証もある
初期費用、月額利用料が無料のサービスも存在します。
ただし、機能を増やしたい場合、別途有料サービスの契約が必要となるケースが多いです。事前に料金形態をよく確認しておきましょう。
6.デジタル会員証の導入事例
実際にデジタル会員証を導入した企業の事例を紹介します。
顧客ニーズに対応するAPI基盤構築
「無印良品」で知られる株式会社良品計画様は、2013年から会員証アプリ「MUJI passport」を導入していました。しかし2015年、ネットストアと実店舗、両方の良さを生かしたサービスが必要だと感じました。
そこでプラズマティクスが、「MUJI passport」の新しい土台となるAPI基盤の構築に携わりました。新しいAPI基盤の導入で、会員の「こんなことができたら便利なのに」というニーズに応えることが可能になりました。
例えば「MUJI passport」の在庫検索機能で、最寄り店舗に欲しい商品の在庫があるかチェックしたとします。在庫がなければアプリ上でネット注文し、最寄り店舗で受け取るなど、より柔軟な対応が可能になっています。
顧客情報の一元化を実現
株式会社サンリオ様は、以前は実店舗・ネットストア・テーマパークにて別々の会員システムを運用していました。しかしこの方法では、実店舗の会員がテーマパークに行った経験があるかといった会員情報の分析ができません。そこで、会員システムを一本化するためのアプリ開発が必要となりました。アプリに搭載するサービスの設計は、CRM(会員・ポイント)基盤構築を行う弊社プリズマティクスが担当しています。
そして2020年、新しい会員アプリ「Sanrio+(サンリオプラス)」がリリースされました。会員情報を一元管理することで、各会員がどんな人なのかという理解が深まったそうです。
7.まとめ
デジタル会員証を導入すると、コスト削減や業務効率化だけでなく、各会員に合わせた効果的なマーケティングもできます。デジタル会員証はLINEなどのプラットフォームの利用、アプリ開発サービスの利用、アプリ開発会社への発注といった方法で作成可能です。自社の導入目的や予算に合わせて選びましょう。
LINEを利用したデジタル会員証を検討している場合は、fannaly(ファンナリー)もおすすめです。fannalyは、「ファンを増やす」ことを目的としたデジタル会員証サービスです。
購入だけでなく、来店やクイズ回答などを行った会員にもポイントを付与できます。自社と会員が接する頻度を増やすことで、自社商品に親しみを持つファンの獲得につながるでしょう。デジタル会員証を利用して自社のファンを増やしたいと感じたら、ぜひお問い合わせください。
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