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デジタル会員証とは? 機能や作り方、費用などわかりやすく解説

デジタル会員証とは? 機能や作り方、費用などわかりやすく解説

カード発行コストの削減や店舗運営の効率化、そして顧客理解の深化に不可欠なのが「デジタル会員証」です。
本記事では、デジタル会員証の機能やメリットをはじめ、アプリ型・Web型・LINEミニアプリといった作り方の違い、気になる費用相場まで徹底解説します。また、無印良品やサンリオなどの成功事例を交え、導入で失敗しないための注意点も紹介します。
「自社に最適な導入手法を知り、マーケティングを強化したい」と考える担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

1.デジタル会員証とは

デジタル会員証とは、スマホアプリやWebサイトを通して利用できる会員証のことです。
店頭で買い物をする際、従来の会員証の代わりに、アプリに表示された会員証を提示する方法が代表的です。

デジタル会員証の必要性

デジタル会員証を導入すると、会員と企業両方の利便性が向上します。
スマホは外出時も欠かさず持っていく人が多いため、自宅に忘れてきたり、紛失したりする可能性は低いでしょう。
店舗側としても、複数店舗の会員情報をまとめて管理できる、効果的なマーケティングをできるといったメリットがあります。

デジタル会員証の主な機能は?

デジタル会員証は、従来のカード型会員証では実現困難だった機能も利用可能です。

ポイントやクーポンの管理

従来のポイントカードと同じように、会員証アプリでポイントを貯められます。また、会員証アプリ経由でクーポンの配布も可能です。

スマホでの会員証の管理

スマホアプリ上で、会員であることを証明するバーコードなどを表示できます。レジでバーコードを読み取れば、従来のポイントカードと同じ感覚で運用できるでしょう。

キャンペーンなどの通知

会員にセール情報を知らせたいとき、アプリのプッシュ通知を利用して告知できます。
この機能を活用すれば、夕方に緊急タイムセールの告知を行い、集客につなげることも期待できるでしょう。

アプリ型とWebブラウザ型

デジタル会員証にはいくつかの主要な形式があり、それぞれ特徴や利用シーンが異なります。主な提供形態として「アプリ型」と「Webブラウザ型」があります。

アプリ型

専用のスマートフォンアプリをダウンロードして利用する形式です。プッシュ通知による効果的な情報配信、オフラインでの一部機能利用、スマートフォンの生体認証連携、リッチなUI/UXを通じたブランド体験の提供など、高度な機能やユーザー体験を実現しやすいのが特徴です。一方で、アプリのダウンロードが必要なため、顧客にとって初期導入のハードルとなる場合があります。

Webブラウザ型

Webブラウザから特定のURLにアクセスして利用する形式です。アプリのダウンロードが不要なため、顧客は手軽に利用を開始できます。URLをホーム画面に追加したり、Webプッシュ通知を活用したりすることで、アプリに近い感覚で利用できるプログレッシブウェブアプリ(PWA)の形式も増えています。開発コストを抑えやすく、幅広いデバイスからのアクセスが可能です。

2.デジタル会員証を導入するメリットは?

デジタル会員証の導入で得られるメリットは、主に3つあります。

コスト削減や業務効率化につながる

紙の会員証を用意すると、紙代と印刷代がかかります。一方、デジタル会員証は無料で作れるシステムもあるため、今までかかっていたコストの削減が可能です。
また、会員から「今日は会員証を忘れてしまったので、後日ポイントを付与してほしい」という要望があると、店舗スタッフは対応に時間を取られます。会員数が多いほど、こうした業務に多くの時間を使うことになり、人手不足の店舗にとっては痛手となるでしょう。
デジタル会員証の導入は、店舗スタッフの業務効率化にもつながります。

マーケティングを強化できる

デジタル会員証のシステムを導入すると、どの会員がいつどんなものを購入したのか把握できるようになります。このデータを分析・活用すれば、より効果的なマーケティングが可能です。
例えば、年齢や性別など、会員の特性に応じて異なるメールの送信機能を使うことができるため、20代の会員に「母の日におすすめのギフト」を紹介することもできます。
紹介文だけでなく、該当商品に使える割引クーポンなども送ることが可能です。
20代の会員は「ちょうど母の日のプレゼントに悩んでいたところだった。クーポンもあるから、この商品を買おう」と購買に至るかもしれません。

ブランドイメージを構築できる

デジタル会員証やアプリのデザインは、自社の要望に合わせてカスタマイズできます。自社のロゴ、イメージカラーなどを取り入れて、ブランドイメージを浸透させましょう。
さらに通知機能の活用で、カジュアルでフレンドリーな言葉遣いや、ユーモアを取り入れたメッセージなどにより、見た目以外の個性もアピールできます。

デジタル会員証導入の潜在的なデメリットと対策

デジタル会員証導入の課題はセキュリティと利用率向上にあります。個人情報保護のため、堅牢な暗号化、アクセス制限、多要素認証を備えたシステムの選定と信頼できるベンダーとの連携が不可欠です。また、利用率向上のため、デジタルツールに不慣れな顧客層には分かりやすいガイド、メリット提示、店舗サポートが必要です。これらの対策でデメリットを抑え、デジタル会員証の真価を発揮できます。

3.デジタル会員証の費用相場と作り方・導入方法

デジタル会員証の導入では「費用相場」と「作り方」が重要です。導入費用はシステム、機能、開発方法で変動するため、本稿ではコストの内訳と最適な構築方法を解説します。

デジタル会員証の導入費用とコスト

デジタル会員証導入費用は「初期費用」と「月額費用」に分かれます。初期費用はシステム構築、デザイン、初期設定など一度きりの費用で、パッケージ利用なら抑えられますが、フルスクラッチや大規模カスタマイズでは高額です。月額費用はシステム利用料、サーバー保守、サポートなど継続的に発生し、利用機能数や会員規模で変動します。機能範囲も費用に影響し、基本的な会員情報管理のみなら安価ですが、ポイント管理、クーポン配信、プッシュ通知、決済連携、他システム(POS、CRMなど)連携といった高度な機能追加で費用は高くなります。

初期費用・月額費用と無料サービスの比較/注意点

デジタル会員証の導入コストは、サービスや開発手法で幅があります。クラウド型サービスは初期費用数万円~数十万円、月額数千円~数万円が相場です。フルスクラッチ開発では初期費用だけで数百万円~数千万円かかることもあります。一部ベンダーはLINEを活用した無料プランも提供しており、小規模運用や試用には魅力的ですが、以下の注意点があります。

・機能制限:必要な機能が不足する可能性。
・サポート:有料プランに比べ手薄か、提供されない場合がある。
・セキュリティ:顧客情報を扱うため、十分な確認が必要です。

予算、機能要件、将来的な拡張性、セキュリティを総合的に考慮し、最適なサービス選択が重要です。

デジタル会員証の作り方と導入法

デジタル会員証の導入方法は、主に以下の3つのアプローチがあります。

既存のサービス・プラットフォーム活用

最も手軽な方法は、ベンダーの既存プラットフォームやパッケージサービス利用です。会員管理、ポイント、クーポン配信など基本機能を標準で備え、短期間かつ低コストで導入できます。
・メリット: 導入期間・コスト抑制、専門知識不要、実績・サポート。
・デメリット: カスタマイズ性制限、他システム連携の限定性や追加費用。

LINEミニアプリでの作成

LINEプラットフォーム上で動作する「LINEミニアプリ」活用も注目されます。ユーザーが日常利用するLINEアプリから直接アクセスでき、新たなアプリダウンロードの手間がなく、高い利用率が期待できます。
・メリット:高い顧客接点、手軽な導入(アプリストア申請不要)、LINE機能連携、コスト抑制。
・デメリット: LINEプラットフォームへの依存、機能・デザイン自由度の制約。

自社開発

独自の要件や既存システムとの複雑な連携が必要な場合、ゼロからデジタル会員証システムを自社で開発、または外部の開発会社に依頼します。
・メリット:高いカスタマイズ性、既存システムとのシームレスな連携、強固なセキュリティ対策。
・デメリット:高額な費用と期間、専門知識・リソースの必要性、長い導入期間。

どの方法を選択するかは、予算、必要な機能、導入までの期間、将来的な拡張性、セキュリティを総合的に判断することが重要です。まず自社の要件を明確にし、各開発手法のメリット・デメリットを比較検討しましょう。

4.デジタル会員証を導入する際の注意点は?

デジタル会員証の導入で失敗しないために、下記の3点を意識しましょう。

導入の目的を果たせるか

どんなに評判の良いサービスでも、自社の導入目的を果たせなければ意味がありません。
デジタル会員証を導入して何を実現したいのか明確にした上で、必要な機能を搭載したサービスを選びましょう。
実店舗のレジで、ポイントカードの代わりにデジタル会員証を読み取りたい場合、POSレジとの連携機能が欠かせません。ネットショップも運営しているなら、実店舗とネットショップの在庫を連動させる機能もあると便利でしょう。

ユーザーが使いやすいか

必要以上に機能が多いアプリは、かえって不便になる可能性があるため、注意しましょう。
例えば、アプリ上に多くのボタンが存在し、「肝心の会員証を表示するボタンがどれかわからない」となれば会員は不満を感じるはずです。アプリへの不満が累積すると、「この店での買い物は面倒」と購入する意欲が失われる可能性があります。これから作る会員証が、本当にユーザーにとって使いやすいかどうかという視点を持つことが大切です。

セキュリティがしっかりしているか

デジタル会員証には、会員の購入履歴なども保存されます。契約する会社が、十分なセキュリティ対策を取っているか確認しましょう。プライバシーマーク、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)といった第三者からの認定を受けているかのチェックをおすすめします。また会員証アプリ完成後は、管理画面での2段階認証の導入や、ログイン権限設定などを行ってください。

5.デジタル会員証の導入事例

実際にデジタル会員証を導入した企業の事例を紹介します。

顧客ニーズに対応するAPI基盤構築

「無印良品」で知られる株式会社良品計画様は、2013年から会員証アプリ「MUJI passport」を導入していました。しかし2015年、ネットストアと実店舗、両方の良さを生かしたサービスが必要だと感じました。
そこでプラズマティクスが、「MUJI passport」の新しい土台となるAPI基盤の構築に携わりました。新しいAPI基盤の導入で、会員の「こんなことができたら便利なのに」というニーズに応えることが可能になりました。
例えば「MUJI passport」の在庫検索機能で、最寄り店舗に欲しい商品の在庫があるかチェックしたとします。在庫がなければアプリ上でネット注文し、最寄り店舗で受け取るなど、より柔軟な対応が可能になっています。
なお、「MUJI passport」は2025年5月に「MUJI アプリ」に名称が変更されてます

ファンクラブでの利用

ファンクラブにおけるデジタル会員証は、会員の利便性向上とエンゲージメント強化を実現する重要なツールです。
主な利点は会員専用の動画やブログといった限定コンテンツを提供することで、ファンの満足度を効果的に高めます。また、QRコード表示により、イベントやライブ会場への入場手続きを簡素化し、スムーズな体験を提供します。

顧客情報の一元化を実現

株式会社サンリオ様は、以前は実店舗・ネットストア・テーマパークにて別々の会員システムを運用していました。しかしこの方法では、実店舗の会員がテーマパークに行った経験があるかといった会員情報の分析ができません。そこで、会員システムを一本化するためのアプリ開発が必要となりました。アプリに搭載するサービスの設計は、CRM(会員・ポイント)基盤構築を行う弊社プリズマティクスが担当しています。
そして2020年、新しい会員アプリ「Sanrio+(サンリオプラス)」がリリースされました。会員情報を一元管理することで、各会員がどんな人なのかという理解が深まったそうです。

6.まとめ

デジタル会員証を導入すると、コスト削減や業務効率化だけでなく、各会員に合わせた効果的なマーケティングもできます。デジタル会員証はLINEなどのプラットフォームの利用、アプリ開発サービスの利用、アプリ開発会社への発注といった方法で作成可能です。自社の導入目的や予算に合わせて選びましょう。

LINEを利用したデジタル会員証を検討している場合は、fannaly(ファンナリー)もおすすめです。fannalyは、「ファンを増やす」ことを目的としたデジタル会員証サービスです。

購入だけでなく、来店やクイズ回答などを行った会員にもポイントを付与できます。自社と会員が接する頻度を増やすことで、自社商品に親しみを持つファンの獲得につながるでしょう。デジタル会員証を利用して自社のファンを増やしたいと感じたら、ぜひお問い合わせください。

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