
「OMO (Online Merges with Offline) を実現したい」──そんな時、皆さんはどのようなシステム構成を思い浮かべるでしょうか。これに対する1つの解をお持ち頂くことを目指してスタートした連載「OMO時代のシステムアーキテクチャ」。
3回目となる今回は、プリズマティクスの提供するAPIサービス「prismatix」を紹介します。OMO実現のためのシステム構成を使い、フロントエンドでの独自体験の構築に注力している企業の、具体的な事例をご覧ください。
目次
1.OMO実現のためのシステム構成、バックエンドサービスの利用とは 2.バックエンドサービスの一例 「prismatix」 3.フロントエンドでの独自体験の構築 : prismatix の支援・導入事例 4.prismatixの機能について、もっと知りたい方の為に1.OMO実現のためのシステム構成、バックエンドサービスの利用とは
連載1回目、2回目の記事では、OMOを実現するためのシステム構成として「ヘッドレス」があること、またフロントエンドでの独自体験の構築に注力するための選択肢として、外部のバックエンドサービスの利用が有効であることをご紹介しました。
これらにより、全体の構築コスト、運用コストを抑えつつ、フロントエンドでの独自体験の構築に注力することが可能となることが、お分かり頂けたのではないでしょうか。
今回は、これまでに紹介した内容を実現している事例として、バックエンドサービス「prismatix」と、導入企業の独自体験の構築事例をご紹介します。
2.バックエンドサービスの一例 「prismatix」
最近、コマース領域でも、ヘッドレスを実現するためのサービスが出てきています。今回ご紹介する「prismatix」 も、 OMOを実現するためのバックエンドサービスです。
prismatixは、コマース領域に必要な機能を、画面を持たない「APIサービス」として提供しています。そのため、各チャネルのフロントエンドから、共通のバックエンドとして利用することで、ヘッドレスな構成を実現できます。
また、バックエンドに、外部サービスである prismatixを利用することで、バックエンドの構築 / 運用から解放され、フロントエンドでの独自体験の構築に注力できます。
prismatix の機能としては、コマース領域の基本となる「商品 / 注文 / 顧客管理などの機能」に加え、ユーザーのエンゲージメント向上を図るための「ポイント / マイル機能」などを提供しています。これにより、商品 / 注文 / 顧客 / ポイントなどの情報を、 prismatixで一元管理し、フロントエンドからは共通のデータを扱えます。
また、必要な機能群(商品サービスなど)のみを、選択して利用できる構成(マイクロサービス)をとっているため、以下のようなメリットを得られます。
● インフラ費用は機能群毎に発生するため、不要な費用の発生を避けられる。
● プロモーション時にも、必要な機能群のみを増強すればよい。
● 将来、特定の機能群を他サービスにリプレイスしたり、戦略機能として自社開発を行うような場合に、切り替えやすい。
● 必要な機能群から利用を開始し、追加したい機能群を後から増やせる。
ここからは、具体例として、実際に prismatixを利用することで、ヘッドレスを実現し、独自の体験を構築しているお客様の事例を見てみましょう。
3.フロントエンドでの独自体験の構築 : prismatix の支援・導入事例
スターバックス コーヒー ジャパン株式会社
「店舗の延長」として、新しい顧客体験を生むプラットフォーム 「モバイルオーダー&ペイ」を導入しています。背景や導入効果の詳細については、プリズマティクス公式サイト掲載の事例記事をご参照ください。
レジに並ばずに決済と受け取りを行える「モバイルオーダー&ペイ」 (MOP) を導入し、リアル店舗とデジタルの垣根を越えた、マルチプラットフォームやオムニチャネルの施策を数多く実行しています。
バックエンドに、外部サービスである prismatix を利用し、 MOP という、フロントエンドでの独自体験の構築を実現している事例です。また、注文情報の一元管理により、モバイルアプリから受け付けた注文を、オーダーディスプレイから確認し、即座に店舗での商品提供準備に取りかかれるようになっています。
● チャネル : モバイルアプリ / 店舗
● フロントエンド (画面) : モバイルアプリ / オーダーディスプレイ / 管理コンソール
● フロントエンド (BFF) : MOP API Server / 管理コンソール Server
● バックエンド : prismatix
株式会社サンリオ
顧客情報の一元化により、全ての顧客接点を跨いだ 「サンリオ体験」を実現しました。背景や導入効果の詳細については、プリズマティクス公式サイト掲載の事例記事をご参照ください。
アプリが会員証となり、店舗や EC 、サンリオピューロランドでのお買い物や、各種サービスをご利用の際にご提示いただくことで、ポイント“スマイル”がたまる新規会員アプリ「Sanrio+(サンリオプラス)」を開発しています。
これにより、購買履歴や行動履歴を集約し、さらなる「顧客理解」を深めています。また、顧客とのコミュニケーションの強化や、さらなるサンリオファンの育成に繋げています。
prismatix の認証 / 会員 / ポイントサービスを共通のバックエンドとして利用し、各チャネルでの独自体験を構築している事例となります。また、共通のバックエンドデータを利用し、ユーザーへの提供価値を高めています。
OMO の実現を目指す上で、prismatixの認証サービスのみを導入し、認証基盤を実現している事例など、様々な参考事例紹介がありますので、是非参考にして頂ければと思います。
4.prismatixの機能について、もっと知りたい方の為に
prismatixの機能についてもう少し知りたいという方に向け、グループ会社であるクラスメソッドのテックブログ「Developers IO」にて、ECサイトの画面機能と、prismatixの機能の対応を解説しています。
動画でのご案内もございますので、ご参照ください。
3回に渡り、「OMO を実現するためのヘッドレス」「フロントエンドでの独自体験の構築に注力するための、バックエンドサービスの利用」「実際にそれらを実現している事例」を紹介しました。「OMOを実現したい」と言われたときの、 1つの解として、参考にしていただければと思います。
OMO/オムニチャネルに対応したEC/OMO基盤「prismatix」は、拡張性の高い柔軟なAPIで戦略的OMOを実現します。無印良品、スターバックス、サンリオ、アンファーなど成長を見据えた企業に選ばれ続けています。
リテールでの実務経験が豊富なメンバーによるコンサルティングサービスも実施しております。
無料でのワークショップも随時開催中!

執筆者プロフィール
早川 貴裕 ソリューションアーキテクト
ソフトバンク、DeNAなどで、PMO、ITエンジニアとして、携帯端末販売システム、EC、物流サービスなどの開発に従事。前職では、アパレル製品の製造小売を行うマザーハウスで、ITグループリーダーとしてシステム対応全般を担当。学生時代は物理学を専攻し、その後経営学修士を取得。2020年11月にクラスメソッドに参画。prismatixの導入支援、導入後サポートを担当。
≪支援実績≫
・OMO/EC :アンファー、グラニフ(導入後サポート、導入支援)
・CRM:サンリオ、大手アパレル(導入後サポート、導入支援)
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